感動的なピアノ演奏シーンのある音楽映画作品たち
- 2016/02/16
- 12:00
素晴らしいピアノ演奏が聴ける映画作品というのがあります。
映画も音楽も視覚と聴覚という違いはあれ、時間を伴う芸術です。
映画は聴覚情報も含まれるので、音楽とともにある映画の名作があるのは自然なことなのかもしれません。
それらはサウンドトラックという形で使われることが多く、もちろんその中にも映画そのものに合わせて名曲とよばれるもの、耳に残るテーマ曲などがあります。
しかしそうではなく、音楽そのものが1つのテーマになっていて、劇中で素晴らしい演奏シーンがある映画があります。
そんな映画の中で私が印象に残っている作品を紹介していきます。
まずは私が特筆したい作品を最初にあげましょう。
音楽映画という枠だけでなく、映画作品全体の中で、私が本当に出逢えて良かったと思える作品です。
2002年(日本では2003年)に公開されたロマン・ポランスキー監督作品『戦場のピアニスト』


[→Prime Video]
第二次世界対戦でドイツ軍に支配されたポーランドのワルシャワ。
その戦火を生き抜いた実在のピアニスト、ウワディクワフ・シュピルマンの体験を元に映画化された作品。
冒頭からショパンの美しい名曲が奏でられるシーン。
このシュピルマンというピアニストを演じたエイドリアン・ブロディは、代役を使わず自ら演奏に挑んだそうです。
ゲットーでの苦しい生活を強いられ、音楽家としての活動もままならなくなる中、必死で生き抜く姿。
そして家族とも離ればなれになり悲しみに暮れる、時代を生き抜いた一人の男をエイドリアン・ブロディが見事に演じ、感情移入させられます。
しかしながらそこに過度な演出はなく、その時その場所で起きていた様子を静観した描写は、自身もゲットーでの暮らしを経験したロマン・ポランスキー監督の目線も相まっているのでしょう。
終盤でドイツ軍将校の前で演奏するピアノ曲は飽くまで優しく穏やかで、そのシーンは不思議な幸福に包まれています。
アカデミー賞では監督賞、脚色賞、主演男優賞の3部門を受賞しました。
この当時はちょうどイラク戦争が勃発した時期でもありました。
主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディが受賞式で語った「大きな喜びとともに悲しみでいっぱいです」という言葉は今でも印象に残っています。
2015年に戦後70年という節目を迎えて、最近は戦史を取り扱った映画が洋画、邦画ともにたくさん製作されています。
この作品も音楽を取り扱った映画としてだけでなく、戦争の歴史を描いた一つの大作として、公開から10年以上たった今でも誰かに観ていただきたい映画です。
最初に割りと多めに語ってしまいましたが、他にもすばらしい作品があります。
こちらは2006年のドイツ映画『4分間のピアニスト』


4分間のピアニスト [Blu-ray][→Amazon]
天才的なピアノの才能を持ちながら殺人の罪で女性刑務所に服役しているジェニー。
刑務所内でも暴力を振るい問題を起こす彼女の才能を見出し、レッスンを始めたピアノ教師との交流や葛藤を描いた作品です。
刑務所を出てコンサートで披露する常軌を逸したピアノ演奏は圧巻です。
主演のハンナー・ヘルツシュプルングはこの撮影のために6カ月ピアノを特訓したというのだからすごい!
そして比較的最近の作品を紹介します。
『グランドピアノ ~狙われた黒鍵~』


[→Prime Video]
ピアノを取り扱ったスリラー映画なんです。
主演はイライジャ・ウッド。
そしてジョン・キューザックの登場するタイミングが渋い!
一音でも間違えたら殺すという脅迫。
ステージ恐怖症にありながら、5年ぶりに復帰し、コンサートのステージに立ったトムは、演奏をミスし恐怖症の原因となった難曲を再び披露する。
極度の緊張と正体不明のスナイパーとの駆け引きの中で演奏する主人公トムを演じるイライジャ・ウッドの姿がカッコいいです。
以上、先頭の『戦場のピアニスト』で少し多めにスペースを割いたのですが、やはり私の一番思い入れの深い作品だからというのがありますね。
本当は音楽映画という限定的な表記は少し変で、やはりピアニストの体験を通した戦史ドラマと言ったほうがいいでしょう。
そんな激動の時代を生きた人物の奏でる音楽が、同じ曲であってもまた違った感慨深さがあるのではないでしょうか。
いずれにしてもその思い入れの深さ故に、気まぐれにふと思い出したようにブログを追記しました。
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
映画も音楽も視覚と聴覚という違いはあれ、時間を伴う芸術です。
映画は聴覚情報も含まれるので、音楽とともにある映画の名作があるのは自然なことなのかもしれません。
それらはサウンドトラックという形で使われることが多く、もちろんその中にも映画そのものに合わせて名曲とよばれるもの、耳に残るテーマ曲などがあります。
しかしそうではなく、音楽そのものが1つのテーマになっていて、劇中で素晴らしい演奏シーンがある映画があります。
そんな映画の中で私が印象に残っている作品を紹介していきます。
まずは私が特筆したい作品を最初にあげましょう。
音楽映画という枠だけでなく、映画作品全体の中で、私が本当に出逢えて良かったと思える作品です。
2002年(日本では2003年)に公開されたロマン・ポランスキー監督作品『戦場のピアニスト』

第二次世界対戦でドイツ軍に支配されたポーランドのワルシャワ。
その戦火を生き抜いた実在のピアニスト、ウワディクワフ・シュピルマンの体験を元に映画化された作品。
冒頭からショパンの美しい名曲が奏でられるシーン。
このシュピルマンというピアニストを演じたエイドリアン・ブロディは、代役を使わず自ら演奏に挑んだそうです。
ゲットーでの苦しい生活を強いられ、音楽家としての活動もままならなくなる中、必死で生き抜く姿。
そして家族とも離ればなれになり悲しみに暮れる、時代を生き抜いた一人の男をエイドリアン・ブロディが見事に演じ、感情移入させられます。
しかしながらそこに過度な演出はなく、その時その場所で起きていた様子を静観した描写は、自身もゲットーでの暮らしを経験したロマン・ポランスキー監督の目線も相まっているのでしょう。
終盤でドイツ軍将校の前で演奏するピアノ曲は飽くまで優しく穏やかで、そのシーンは不思議な幸福に包まれています。
アカデミー賞では監督賞、脚色賞、主演男優賞の3部門を受賞しました。
この当時はちょうどイラク戦争が勃発した時期でもありました。
主演男優賞を受賞したエイドリアン・ブロディが受賞式で語った「大きな喜びとともに悲しみでいっぱいです」という言葉は今でも印象に残っています。
2015年に戦後70年という節目を迎えて、最近は戦史を取り扱った映画が洋画、邦画ともにたくさん製作されています。
この作品も音楽を取り扱った映画としてだけでなく、戦争の歴史を描いた一つの大作として、公開から10年以上たった今でも誰かに観ていただきたい映画です。
最初に割りと多めに語ってしまいましたが、他にもすばらしい作品があります。
こちらは2006年のドイツ映画『4分間のピアニスト』

天才的なピアノの才能を持ちながら殺人の罪で女性刑務所に服役しているジェニー。
刑務所内でも暴力を振るい問題を起こす彼女の才能を見出し、レッスンを始めたピアノ教師との交流や葛藤を描いた作品です。
刑務所を出てコンサートで披露する常軌を逸したピアノ演奏は圧巻です。
主演のハンナー・ヘルツシュプルングはこの撮影のために6カ月ピアノを特訓したというのだからすごい!
そして比較的最近の作品を紹介します。
『グランドピアノ ~狙われた黒鍵~』

ピアノを取り扱ったスリラー映画なんです。
主演はイライジャ・ウッド。
そしてジョン・キューザックの登場するタイミングが渋い!
一音でも間違えたら殺すという脅迫。
ステージ恐怖症にありながら、5年ぶりに復帰し、コンサートのステージに立ったトムは、演奏をミスし恐怖症の原因となった難曲を再び披露する。
極度の緊張と正体不明のスナイパーとの駆け引きの中で演奏する主人公トムを演じるイライジャ・ウッドの姿がカッコいいです。
以上、先頭の『戦場のピアニスト』で少し多めにスペースを割いたのですが、やはり私の一番思い入れの深い作品だからというのがありますね。
本当は音楽映画という限定的な表記は少し変で、やはりピアニストの体験を通した戦史ドラマと言ったほうがいいでしょう。
そんな激動の時代を生きた人物の奏でる音楽が、同じ曲であってもまた違った感慨深さがあるのではないでしょうか。
いずれにしてもその思い入れの深さ故に、気まぐれにふと思い出したようにブログを追記しました。
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