ナチスのプロパガンダ映画をパロディにしたポール・バーホーベン監督の風刺的なSF映画『スターシップ・トゥルーパーズ』

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自分自信としては今頃!というようなSF映画を取りあげます。

それというのも、この作品のタイトルはもう私が小学生の頃から知っていたのですが、今までスルーしていたからです。

『スターシップ・トゥルーパーズ』


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1997年の映画で私は公開当時からその作品の存在は知っていながら、しかもそれなりに有名なSF作品だと思うのですが、それまで全く中身を観たことがありませんでした。

最近になってレンタルショップで思い立って手にしました。

以前から残虐描写の含まれた戦闘シーンがあるのはなんとなく把握していましたが、監督があのポール・バーホーベンであること、そして続編があることは最近知りました。

残虐シーンポール・バーホーベン…、あ、なるほどね。

そう、ポール・バーホーベンというと下品なまでにエロいかムゴいかの表現ですからね、なんとなくピンときました。

ただそんなシーンにも彼なりの意図したもの、こだわりがきっとあるのでしょう。

良く言えばそういった描写を芸術として確立させてしまっていると言っていいです。

例にあげれば『ロボコップ』の主人公の警官がギャングに殺されるシーンが良く知られています。


そしてこの『スターシップ・トゥルーパーズ』

虫型のエイリアン"バグズ"を相手に地球連邦軍が戦うという内容の戦争SFなんですが、いざ観てみると笑ってしまいます。

まず、まともな考えをお持ちの方ならこの地球連邦軍という人物たちの言動、思想に共感できないでしょう。

何せ戦争による死をもろに美化していますからね。

なんじゃこりゃと思い、後で調べてみると監督はナチスドイツのプロパガンタ映画をパロディにしていたようですね。

そうか、この地球連邦軍というのはナチスドイツの軍隊をモデルにしているのか、と考えるとなんとなくうなずける。

そしてこれこそが制作者が意図した風刺的な表現だったんですね。

戦争を描きながら戦争を皮肉る」というのがこの作品の手段。

ロボコップ』はもう何度もテレビ放送されていて良く観ましたが、この『スターシップ・トゥルーパーズ』は今のところ地上波では放送されたのを見たことがありません。

が、こうしてレンタルして観てみるといかに同じ監督が作った映画であるかを実感します。

まず、劇中に度々流れるプロパガンタじみたニュース映像。

ああ、『ロボコップ』でもこんな感じのニュース映像のシーンあったなぁ。

そしていきすぎてややコミカルな残虐シーン

虫たちに体を切断されまくるわ、訓練中に仲間の頭が銃で吹き飛ぶわ。

そして更に笑ってしまうのは男女混合の全裸シャワーシーン。

もはやエロいけど色気もへったくれもない。

ただし露骨な性描写はやはり、最低な映画に送られるゴールデンラズベリー賞を受賞した作品『ショーガール』を思い出しました(あちらのほうは圧倒的に色気ありますが)。

っていうか『ロボコップ』でも女の警官が男の警官に混じって普通に更衣室で裸になってるシーンがあったような気がします。

それはさておき、別の監督によってパート2が制作されていてこちらも観ましたが、なんだかんだ言ってオリジナルの監督の方がいいせいか、このパート2の方はなんか物足りない気がします。


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オリジナルの雰囲気がやや薄い気がします。

アメリカ国内ではR指定までかかったというほどの残虐な戦闘シーンはやはり時代の変化もあったせいか、押さえ目にしているのは良いとして、──

──あの集団で襲ってくるバグズよりも、人間に寄生する小型のバグズとの戦いが中心です。

これがこの作品としては強引に後付けされた設定という感じがしてしまい、話の壮大さも1作目のようにはいきません。

そして3作目。


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こちらもやはり残虐シーンは押さえ目。

しかし1作目の主人公ジョニー・リコが登場することや、またあの戦争を描写しながら戦争を皮肉る内容は復活しています。

ただし、ここは正に3作目にありがちなムリヤリな展開もあります。

あの戦闘用の特殊なスーツを着て戦うというシーン。

(これを着るときにやはり男女混合の全裸シーンなんですが、やっぱりこういう演出は譲らないんだな、ポール・バーホーベン!)

華々しくこのスーツを着て戦うシーンが……短かっ!

ここがホント、ムリヤリ話を完結に持ってかれた感があります。

とはいえ、あのバカバカしいまでのプロパガンタ映像など、やはり1作目からのオリジナリティは前面に出ていました。

なんだかんだでこの作品好きなのかい! と自分に突っ込みたくなります。

そうですね、こんな映画もあって全然いいと思います。

全くもってすごいオランダ人監督が多民族国家アメリカの映画界にいるものです。

周りがどう評価しようが、そこらのSF映画とは異彩を放っているし、作者が本当に戦争賛美な訳でなく、風刺としてこのような描写をしているのなら尚更メッセージ性もあります。


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これからレンタルしたり買ったりして観ようと思った方は、どうかこの登場人物たちの言動や思想を真に受けないこと!

そして飽くまで風刺なんだなという感覚で、なおかつ娯楽として楽しんでいただければと思います。


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