ハロウィンに青木ヶ原樹海?! ツッコミどころ覚悟の外国ホラー映画『呪』
- 2015/08/09
- 02:01
うれしいですよ!こうやって外国が日本を舞台にした映画を作ってくれるのは。
ただ、クオリティは作品によってさまざまですよね。
あの青木ヶ原樹海を舞台にしていること、あとはとにかくジャケットがいい雰囲気出してるということで興味がわき、手にしたこちら。
『
呪(のろい)』


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日本が舞台とはいっても──、カナダ産だというこのホラー映画、描き方はステレオタイプです。
そのツッコミどころを承知で観る価値はあるかもしれません。
死者の話しときて、設定はハロウィン?…お盆じゃなく?
そして現地の日本人という設定の人物たち、おもいっきり片言の日本語です!
おそらく中国系の役者を起用していますな。
ところで青木ヶ原樹海というとあれこれ俗説が多いようです。
・方位磁針、GPSが狂う──
──溶岩の上にできた森で磁鉄鉱という磁気を帯びた石が含まれてはいるが、方位磁針を狂わせるほどではない。
性能が低いGPSなどの電子機器でなければ、樹木にさえぎられて狂うということもない。
・入ったら出られない──
──遊歩道や案内板が設けられている場所であれば大丈夫だそう。そこから外れて奥地に入るのは危険だが、それは深い森ならどれも同じである。
・自殺の名所──
──これこそが青木ヶ原樹海という場所に対してどこか神秘的なイメージを持たせているのでしょう。
事実、自殺の場所に選ぶ人はいるらしく(近年は自治体の対策で減少している)、遊歩道から見える距離で目撃されることもあるそう。
この映画の制作者もそんな樹海への神秘的なイメージを作品のテーマに入れたのでしょう。
それがまた異国の人から見ればファンタジックともとれるかもしれません。
そこがまた日本人とは違う視点での見方となるでしょう。
劇中では方位磁針が機能しない様子を恐怖演出として表現されています。
外国映画でよく見る、森を舞台にしたホラー映画やファンタジー映画のテイストが、そのまま日本の森というシチュエーションに見事に当てはめられた表現といえます。
主人公とともに森へ入った仲間たちが次々と消えていく様は、"入ったら出られない"という部分をより強調して表していると捉えられます。
それにしても、ハロウィンという設定は西洋人としてはどうしても譲れなかったのでしょうか?
また日本人の役は日本人を使っていれば、あの不自然さは解消されているでしょう。
そうすれば、樹海にまつわる俗説は映画なりの演出としてそのまま使っても、充分に質の高いホラー映画になるのではと思います。
ハリウッド版『呪怨』や『シャッター』に負けない作品ができそうですよ。
しかもリメイクじゃなく、最初からオリジナルなので、これってすごい興味深いことではありませんか!
あるいは、そもそもハリウッド的な価値観を持ってこないほうがいい。
だからこそ、この作品はこれでいいという見方もできるのでしょうけど…。
そのツッコミどころな表現も含めて楽しんでみてはいかがでしょうか。
また我々日本人も知らず知らずのうちに、海外のいろいろな国に対して誤った見方を持ってしまっている可能性が高いといえます。
絶対あると言ったほうがいいでしょう。
そのうえで、このような日本を描写した外国映画を観ると、外国人には日本がどんな風に写っているのかが見えて、こんな作品もおもしろいと言えます。
制作者の意図からはズレるかも知れませんが。
そしてどんどん日本を映画のロケに使ってほしいです。
この作品には、たぶん有名な国道139号線の風景を表しているのであろう、森に囲まれた道路のシーンがあります。
しかし、明らかに日本の森にあるような樹木じゃない!
本物の日本の森をロケに使ったわけではないのは容易に理解できますが、これもうまく日本らしい空気にするために、いっそのこと日本をロケに使ってくれたらなと思います。
予算の問題や制約やらあるでしょうけど、日本が外国映画のロケ地として盛り上がってくれるのは喜ばしい話しです。

ただ、クオリティは作品によってさまざまですよね。
あの青木ヶ原樹海を舞台にしていること、あとはとにかくジャケットがいい雰囲気出してるということで興味がわき、手にしたこちら。
『

日本が舞台とはいっても──、カナダ産だというこのホラー映画、描き方はステレオタイプです。
そのツッコミどころを承知で観る価値はあるかもしれません。
死者の話しときて、設定はハロウィン?…お盆じゃなく?
そして現地の日本人という設定の人物たち、おもいっきり片言の日本語です!
おそらく中国系の役者を起用していますな。
ところで青木ヶ原樹海というとあれこれ俗説が多いようです。
・方位磁針、GPSが狂う──
──溶岩の上にできた森で磁鉄鉱という磁気を帯びた石が含まれてはいるが、方位磁針を狂わせるほどではない。
性能が低いGPSなどの電子機器でなければ、樹木にさえぎられて狂うということもない。
・入ったら出られない──
──遊歩道や案内板が設けられている場所であれば大丈夫だそう。そこから外れて奥地に入るのは危険だが、それは深い森ならどれも同じである。
・自殺の名所──
──これこそが青木ヶ原樹海という場所に対してどこか神秘的なイメージを持たせているのでしょう。
事実、自殺の場所に選ぶ人はいるらしく(近年は自治体の対策で減少している)、遊歩道から見える距離で目撃されることもあるそう。
この映画の制作者もそんな樹海への神秘的なイメージを作品のテーマに入れたのでしょう。
それがまた異国の人から見ればファンタジックともとれるかもしれません。
そこがまた日本人とは違う視点での見方となるでしょう。
劇中では方位磁針が機能しない様子を恐怖演出として表現されています。
外国映画でよく見る、森を舞台にしたホラー映画やファンタジー映画のテイストが、そのまま日本の森というシチュエーションに見事に当てはめられた表現といえます。
主人公とともに森へ入った仲間たちが次々と消えていく様は、"入ったら出られない"という部分をより強調して表していると捉えられます。
それにしても、ハロウィンという設定は西洋人としてはどうしても譲れなかったのでしょうか?
また日本人の役は日本人を使っていれば、あの不自然さは解消されているでしょう。
そうすれば、樹海にまつわる俗説は映画なりの演出としてそのまま使っても、充分に質の高いホラー映画になるのではと思います。
ハリウッド版『呪怨』や『シャッター』に負けない作品ができそうですよ。
しかもリメイクじゃなく、最初からオリジナルなので、これってすごい興味深いことではありませんか!
あるいは、そもそもハリウッド的な価値観を持ってこないほうがいい。
だからこそ、この作品はこれでいいという見方もできるのでしょうけど…。
そのツッコミどころな表現も含めて楽しんでみてはいかがでしょうか。
また我々日本人も知らず知らずのうちに、海外のいろいろな国に対して誤った見方を持ってしまっている可能性が高いといえます。
絶対あると言ったほうがいいでしょう。
そのうえで、このような日本を描写した外国映画を観ると、外国人には日本がどんな風に写っているのかが見えて、こんな作品もおもしろいと言えます。
制作者の意図からはズレるかも知れませんが。
そしてどんどん日本を映画のロケに使ってほしいです。
この作品には、たぶん有名な国道139号線の風景を表しているのであろう、森に囲まれた道路のシーンがあります。
しかし、明らかに日本の森にあるような樹木じゃない!
本物の日本の森をロケに使ったわけではないのは容易に理解できますが、これもうまく日本らしい空気にするために、いっそのこと日本をロケに使ってくれたらなと思います。
予算の問題や制約やらあるでしょうけど、日本が外国映画のロケ地として盛り上がってくれるのは喜ばしい話しです。
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- テーマ:映画感想
- ジャンル:映画
- カテゴリ:ホラー映画
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