韓流ファンではないですが…上流家庭を描いたドロドロな韓国映画『ハウスメイド』
- 2016/09/04
- 03:45
裸足のメイドがバスルームでかがんでいるというその妖しげなポスターに惹かれて、当時私は前情報なく劇場で観に行きました。
はじめに言うと私は特別、韓流やら韓国映画全般のファンではありません。
それこそ韓国ドラマも観ないわけですが、とにかくピュアな恋愛をこれまたピュアなタッチで描いているというのが韓国ドラマのイメージだし、実際それであっているでしょうか?
そしてこの『ハウスメイド』(チョン・ドヨン主演、イム・サンス監督)を観るまでは、韓国は映画でも恋愛に関してはピュアなタッチで描かれているものばかりだと思っていました。
ところがそのイメージが覆されました。


ハウスメイド [Blu-ray][→Amazon]
[→Prime Video(字幕版)]
[→Prime Video(吹替版)]
特に性的な事に関してはどこもやることは同じなんだし、あたりまえと言えばあたりまえなんですが、ホント無知でした。
後から聞かされたのは、韓国はテレビドラマはピュアな恋愛を描くが、映画は濃密で生々しい描写があり、その差がはっきりしているとのこと。
そんな韓国映画や韓国ドラマをよく知らない私だからこそなのか、この『ハウスメイド』は個人的に好きな作品になりえたと言えます。
上流階級の家庭を舞台に繰り広げられるドロドロした人間ドラマが痛快で、なんだ韓国映画にもおもしろい作品があるじゃないか!と、すっかり劇場で楽しんで観ていました。
【あらすじ】──裕福な邸宅でメイドとして雇われたウニ(チョン・ドヨン)
彼女は邸宅の主人フン(イ・ジョンジェ)と関係を持ってしまう。
双子を身ごもっている妻のヘラ(ソウ)と6歳の娘がいながら、フンはウニを妊娠させてしまう。──
それにしてもフンの妻ヘラ(ソウ)が性格悪っ!
そしてその母親(パク・チヨン)がコワッ!
現代韓国の階級問題をテーマとした作品とのことですが、韓国の金持ちにはこんなのがいるのか?!
とにかく憎悪の世界が前面に押し出されているせいで、そんなテーマ性など意識に入ってこないような気がします。
ただ、それが私個人として気に入ってしまったポイントなんですが…。
いいじゃないですか!映画なんだし描くなら綺麗な物事ばかりじゃなく、これくらいドロドロな描写で。
テレビで昼間やらゴールデンタイムに見せるわけじゃない、濃厚な濡れ場、エロティック描写もどんどんやっちゃいなさい!
先にも述べたように性的な事に関してはどこもやることは同じですから、このほうがリアリティーがあります。
さて、その階級問題という視点に関してはウニよりも以前からメイドとして働いている先輩のビョンシク(ユン・ヨジョン)が多くを知っているらしく、彼女の目線を通して観ると、なるほどこういう世界なんだと教えられます。
いやホント、現代の韓国にはこんな絵に描いたような、上流階級とその下で働く者の"社会的扱われ方の格差"みたいなのがあるのかと疑問なんですが…。
ストーリー自体は難しいものじゃないし、韓国映画を観ないという人なら、はじめにこんな作品から観てみれば入り込みやすいのではと勝手に思ってしまってます。
詳しい人からしてみれば、もっと他におもしろい作品があるだろうし、自分ももっと開拓するべきだとも思えます。
ただ、韓国ドラマや韓国映画を知らない私が観て、初めておもしろいと感じた韓国映画がこのドロドロな愛憎劇だったということです。
この後、同じくイム・サンスによる監督で『蜜の味 テイスト オブ マネー』が公開されましたが、こちらもやはり韓国の階級問題を描いた内容で、なかなかおもしろかったです。


蜜の味 テイスト オブ マネー [DVD][→Amazon]
[→Prime Video(字幕版)]
韓国の金持ちの性質を皮肉ったような台詞が劇中で見受けられますが、韓国人自らがそんな自国の性質を問題視しているのでしょうか。
そしてそれを映画で表現するところに、少なからず問題への自浄精神を持った製作者がいるのだとすれば感心です。
余談ですが私は韓国映画を決して見下してるわけじゃないし、すごい作品はたくさんあるのであろうことは今では容易に想像がつきます。
なので欧米や日本の映画と平等な目線で観られるし、だからこそ「韓国映画が」なんて言い方は本当はしなくて良いとも思えます。
レンタルショップでもどうしても洋画、邦画、アジア映画や韓国映画とすみわけされちゃっていますが、どれも同じ枠に入れていいと考えています。
これはもう以前から洋画と邦画を同じ目線で見ている私なりの意見です。
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
はじめに言うと私は特別、韓流やら韓国映画全般のファンではありません。
それこそ韓国ドラマも観ないわけですが、とにかくピュアな恋愛をこれまたピュアなタッチで描いているというのが韓国ドラマのイメージだし、実際それであっているでしょうか?
そしてこの『ハウスメイド』(チョン・ドヨン主演、イム・サンス監督)を観るまでは、韓国は映画でも恋愛に関してはピュアなタッチで描かれているものばかりだと思っていました。
ところがそのイメージが覆されました。

特に性的な事に関してはどこもやることは同じなんだし、あたりまえと言えばあたりまえなんですが、ホント無知でした。
後から聞かされたのは、韓国はテレビドラマはピュアな恋愛を描くが、映画は濃密で生々しい描写があり、その差がはっきりしているとのこと。
そんな韓国映画や韓国ドラマをよく知らない私だからこそなのか、この『ハウスメイド』は個人的に好きな作品になりえたと言えます。
上流階級の家庭を舞台に繰り広げられるドロドロした人間ドラマが痛快で、なんだ韓国映画にもおもしろい作品があるじゃないか!と、すっかり劇場で楽しんで観ていました。
【あらすじ】──裕福な邸宅でメイドとして雇われたウニ(チョン・ドヨン)
彼女は邸宅の主人フン(イ・ジョンジェ)と関係を持ってしまう。
双子を身ごもっている妻のヘラ(ソウ)と6歳の娘がいながら、フンはウニを妊娠させてしまう。──
それにしてもフンの妻ヘラ(ソウ)が性格悪っ!
そしてその母親(パク・チヨン)がコワッ!
現代韓国の階級問題をテーマとした作品とのことですが、韓国の金持ちにはこんなのがいるのか?!
とにかく憎悪の世界が前面に押し出されているせいで、そんなテーマ性など意識に入ってこないような気がします。
ただ、それが私個人として気に入ってしまったポイントなんですが…。
いいじゃないですか!映画なんだし描くなら綺麗な物事ばかりじゃなく、これくらいドロドロな描写で。
テレビで昼間やらゴールデンタイムに見せるわけじゃない、濃厚な濡れ場、エロティック描写もどんどんやっちゃいなさい!
先にも述べたように性的な事に関してはどこもやることは同じですから、このほうがリアリティーがあります。
さて、その階級問題という視点に関してはウニよりも以前からメイドとして働いている先輩のビョンシク(ユン・ヨジョン)が多くを知っているらしく、彼女の目線を通して観ると、なるほどこういう世界なんだと教えられます。
いやホント、現代の韓国にはこんな絵に描いたような、上流階級とその下で働く者の"社会的扱われ方の格差"みたいなのがあるのかと疑問なんですが…。
ストーリー自体は難しいものじゃないし、韓国映画を観ないという人なら、はじめにこんな作品から観てみれば入り込みやすいのではと勝手に思ってしまってます。
詳しい人からしてみれば、もっと他におもしろい作品があるだろうし、自分ももっと開拓するべきだとも思えます。
ただ、韓国ドラマや韓国映画を知らない私が観て、初めておもしろいと感じた韓国映画がこのドロドロな愛憎劇だったということです。
この後、同じくイム・サンスによる監督で『蜜の味 テイスト オブ マネー』が公開されましたが、こちらもやはり韓国の階級問題を描いた内容で、なかなかおもしろかったです。

韓国の金持ちの性質を皮肉ったような台詞が劇中で見受けられますが、韓国人自らがそんな自国の性質を問題視しているのでしょうか。
そしてそれを映画で表現するところに、少なからず問題への自浄精神を持った製作者がいるのだとすれば感心です。
余談ですが私は韓国映画を決して見下してるわけじゃないし、すごい作品はたくさんあるのであろうことは今では容易に想像がつきます。
なので欧米や日本の映画と平等な目線で観られるし、だからこそ「韓国映画が」なんて言い方は本当はしなくて良いとも思えます。
レンタルショップでもどうしても洋画、邦画、アジア映画や韓国映画とすみわけされちゃっていますが、どれも同じ枠に入れていいと考えています。
これはもう以前から洋画と邦画を同じ目線で見ている私なりの意見です。
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
- 関連記事
-
- リアル鬼ごっこより私はこっちが好きです! 山田悠介原作『ライヴ』
- 地雷を踏んでしまったら…というスリラー映画②──実話をもとにした作品『アフガン・レポート』
- 韓流ファンではないですが…上流家庭を描いたドロドロな韓国映画『ハウスメイド』
- ジェラルド・バトラーが北朝鮮テロリストに反撃するアクションの傑作!『エンド・オブ・ホワイトハウス』
- 地雷を踏んでしまったら…というスリラー映画
地雷を踏んでしまったら…というスリラー映画②──実話をもとにした作品『アフガン・レポート』 ホーム
サイバーパンク、近未来SFならコイツを忘れないでくれ! ビートたけしがキアヌ・リーブスと共演したハリウッド作品『JM』