☆それでも平成ゴジラVSシリーズが好き!⑤──『ゴジラvsモスラ』★
神奈川県に観光に行ったときのこと──。
1日目は横浜のみなとみらい21を訪れました。
それまで何度か遊びに行ったことのある東京とはまた違う、洗練された建築の並びや開放的な港の景色を楽しみながら、あれこれ歩き回っていました。
一番の目的であったランドマークタワーの中に入ると、目の前には「ランドマークタワーは今年で二十歳」なる表記が成された垂れ幕がありました。
ちょうどその年(2013年)はランドマークタワー開業20周年でした。
それを目にしたときに、ふと思い浮かんだ映画──。
「そうか、ちょうどあれから20年になるのか」
そんな風に感慨にふけりながら、そのとき私が思い出した映画がこちらです。
『ゴジラvsモスラ』(1992年 監督:大河原孝夫 特撮:川北紘一 出演:別所哲也、小林聡美、村田雄浩、小高恵美、小林昭二、今村恵子、大沢さやか、宝田明 他)


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【あらすじ】──遺跡の盗掘により、タイ警察に逮捕され収監されたトレジャーハンター藤戸拓也(別所哲也)。
彼のもとに、国家環境計画局から、巨大な嵐と乱開発によってインファント島に出現した謎の物体の調査の依頼がくる。
釈放を交換条件に依頼を引き受けた藤戸は、東都大学環境情報センターの所員で彼の元妻でもある手塚雅子(小林聡美)、インファント島で開発を行っている丸友観光の社長秘書・安東健二(村田雄浩)と共にインファント島へ同行する。
そこで彼らが発見したモスラの卵と遭遇した2人の小美人(今村恵子・大沢さやか)。
コスモスと名乗る彼女らはバトラの復活による人類の危機を警告する。
氷河から目覚め、名古屋に上陸して街を破壊するバトラ。
一方、丸友観光の社長・友兼剛志(大竹まこと)の命令により、輸送船で運び出されたモスラの卵は太平洋フィリピン沖を航行中に、出現したゴジラの襲撃を受ける。
メカキングギドラとの戦いで小笠原沖の海底で眠っていたゴジラは、落下した巨大隕石のエネルギーにより目覚めていた。
卵から孵化したモスラがゴジラに応戦。
更にはバトラが現れ、三つ巴の戦いが始まった。
海底火山の爆発でマグマに呑み込まれたゴジラとバトラ。
そんな中、安東が社に連れ帰ったコスモスを、友兼は丸友観光のイメージキャラクターにしようとするが…。──
☆当時、開業直前だったランドマークタワーが劇中に登場!
というわけで、平成ゴジラVSシリーズについて語る記事の5回目です。
前回記事で取り上げた前作『ゴジラvsキングギドラ』に続く、平成シリーズ3作目はモスラが登場します。
実は私が初めて劇場で観たゴジラ映画はこの『ゴジラvsモスラ』なんです!
公開された1992年は、私はまだ小学1年生でした。
そんな意味でも特別思い入れのある作品です。
そして始めに述べた横浜みなとみらい21──。
ランドマークタワーが開業される直前に映画が公開され、この劇中のクライマックスシーンでもランドマークタワーが登場します。
作品公開が1992年の12月で、その翌年1993年にランドマークタワーは開業されました。
私が横浜を観光した2013年からちょうど20年前になります。
劇中では、みなとみらいの上空をモスラが飛来し、ゴジラと対決しますが、ランドマークタワーをはじめ、観覧車などの建物も破壊されるシーンがあります。
これだけ知ってる街の景色だと、ミニチュアで再現された一つひとつの建物も、改めてリアルだなと思います!
そんな有名な建物も、堂々と破壊されるシーンをアップで映すところがさすがはゴジラですね。
ちなみに、インファント島が登場するオープニングの嵐のシーン──。
この特撮の撮影日には、『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』などの監督で知られるティム・バートンが川北組のもとへ訪問しています。
彼もゴジラのファンで、自身の作品にもその影響が垣間見られる演出が成されているところに、ファンとしての熱烈ぶりがわかります。
★空想科学がファンタジーに!守護神モスラと小美人コスモス
この作品の特色はなんといっても、モスラという、守り神としての神々しさを帯びた怪獣の登場。
見た目はカラフルな"蛾"なんですが、実は本気で戦うとめちゃ強いんです!
そして自らの身を削って鱗粉を出し、ゴジラの熱戦を無力化してしまいます。
その他の多くの怪獣とは違い、最後には人類の立場にも立って地球を脅威から守ってくれる頼もしいヤツなんです!
そしてそんなモスラを歌で呼び覚ます、インファント島の古代からの住人があの小美人です。
本作では今村恵子・大沢さやかがコスモスという名前で登場し、演じていました。
丸友観光に捕らわれたときにモスラに助けを求めるため、お馴染みの『モスラの歌』を歌うシーンがなんとも美しいですね。
個人的には彼女たちの歌声のほうが、ザ・ピーナッツのときより繊細で透明感があって好きです。
(もちろんザ・ピーナッツのほうも名演ですよ!)
この後の、モスラが国会議事堂に繭を作り、成虫になるシーンは、特撮史上最高の名シーンと言われているそうですが、確かにうなずけます。
コスモスが金色の光を放ちながら、その美声で歌う『聖なる泉』がまた神々しく美しい!
モスラに対し攻撃体勢だった自衛隊までもが笑顔で見惚れてしまうカットが印象的です。
基本SF描写が強いゴジラシリーズですが、とりわけこのモスラと小美人の登場だけはファンタジックです!
同じく守護神でありながら破壊的で、モスラにとっての"対"の存在として登場するのがバトラ。
劇中でコスモスが「黒いモスラ」「バトルモスラ」と称するこの怪獣──。
古代に栄えた文明時代に「気候を自在に操る機械」が発明され、地球環境が脅かされたために地球の怒りにふれました。
そして文明を滅ぼすために地球が自ら誕生させたのがバトラです。
幼虫のときからモスラ(幼虫)より大きく、光線を放つ姿はやはり攻撃的です。
映画の作品では唯一この本作だけに登場する怪獣なんですが、なぜかこの幼虫のフィギュアが欲しかった頃があります。
いや、そのあと手に入れたような気がするのですが……記憶が曖昧です(笑)はい!
それにしても、このような古代文明の設定を取り入れるところが、やはりファンタジックですね。
ゴジラのハリウッドリメイクはありますが、このモスラとバトラ、そして小美人に関しては、スピンオフ映画をディズニーが制作したって違和感ないかもしれません。
☆何かと鮮明に記憶に残っている俳優たちの活躍
もちろん他のゴジラ映画にだっていろいろな俳優たちが活躍していますが、個人的に平成シリーズにおいて、特に出演者たちの印象が強く残っているのが本作です。
『ゴジラvsビオランテ』の三田村邦彦や『ゴジラvsキングギドラ』の豊原功補の演技も熱くて好きですが、やはり初めて劇場に足を運んで観たゴジラ映画がこの『ゴジラvsモスラ』だからでしょうか。
まず、トレジャーハンターの役で、インディ・ジョーンズのようなシチュエーションの冒頭から登場する別所哲也。
最近メディアではあまり見かけないと思うのですが、とりわけ映画の出演に関してはこの作品だけが記憶に焼き付いています。
まあ、私は基本的にテレビドラマは観ないし、洋画にくらべて邦画を観ることが少なかったから、彼のほかの出演作品を知らないのは当然なんでしょうけど。
彼は舞台に多数出演しているほか、俳優としての活動以外では、短篇映画好きが高じて、国際短篇映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル」を主宰したり、横浜に短篇映画専門シアター「ブリリア・ショートショートシアター」を開設したりといった経歴があります。
2013年には映画倫理委員会委員に就任したり、海外生活が長いことから海外事情に精通しており、特に映画の分野で国際的な活動も行っているそうです。
俳優業以外とはいえ、映画関連分野でこれだけ精力的な活躍をしているところに、"映画人"としての懐の深さを感じます。
ただ、私の中では未だに別所哲也主演の映画代表作といえば『ゴジラvsモスラ』の印象が強く残ってしまってますね。
そして、そんな別所哲也が演じるトレジャーハンター藤戸拓也の元妻約として出演しているのが小林聡美です。
「あなたって最低よ~」といいながら、壊れた吊り橋から落ちていくシーンを今観ても、というより今観たほうがおかしくて笑ってしまいます!
なかなかあんなノリ、今の映画では見ないと思うのですが、そこがまた90年代の味を感じます。
前作『ゴジラvsキングギドラ』でも同じ役で出演している小林昭二は、私はリアルタイムではないのですが、ウルトラマンのムラマツ隊長の役で知られています。
本作では前作よりやや演技が大げさな気がして、本当に昔の特撮ものを観ている気分になります。
第1作目の『ゴジラ』のほか、昭和ゴジラシリーズで多数出演している宝田明がこの作品で出演しているところも見所ですね。
本作では国家環境計画局局長という役ですが、劇場公開当時、私は宝田明のことは全く知らず、それ以前にテレビで観た『怪獣大戦争』で木星探検ロケットP-1号に乗っていた主人公と同じ俳優だということを知ったのは、随分後になってからでした。
こうして改めて観ると、まさしくゴジラ映画の代名詞のような名優ですね。
このほかにも、大竹まことが丸友観光の社長という役で、見事な悪どさを演じています。
テレビタレントとしてのイメージが強すぎて、映画に出演しているイメージはあまりないのですが、実はけっこう映画出演歴がありますね。
シリーズ全ての作品に出演している重要な存在、つまりシリーズ通しての主役といっても過言ではない!のが超能力者・三枝未希を演じる小高恵美です。
三枝未希は本作では、連れ去られたコスモスを探すために能力を発揮する場面があります。
ここでのコスモスとの出逢いが後の作品『ゴジラvsスペースゴジラ』のストーリーにもつながっていきます。
★ますます悪役になってしまっているゴジラ
この映画を劇場で観る以前から、テレビで放送されていた昭和のゴジラによって、私は少なからずゴジラは正義の怪獣だと思っていました。
そんな中で初めて劇場で観たゴジラ映画がこの『ゴジラvsモスラ』なんですが──、
──そこではモスラという、人類の味方として地球を守る守護神が必死でゴジラに立ち向かう描写があり、ラストには対立していたはずのバトラとも組んでゴジラと戦うというシナリオによって、完全にゴジラが悪役になっていたのは、軽くショックでした。
もちろん1954年の1作目の流れから、平成シリーズにおいてのゴジラは人類の敵として描かれているのですが、やはり最初にテレビで観てしまった過去作品の影響を、小さかった私は強く受けてしまっていましたね。
そして先ほどから述べてる"守護神"という位置づけのモスラが優勢に戦っている描写が、ますますゴジラが悪役に映る要因となっています。
そんなわけで、「モスラが相手だからな」と自分なりに納得しながらスクリーンをながめていました。
ゴジラも好き、だけどモスラも強くて好き。
そんな風に思い入れのある作品がこの『ゴジラvsモスラ』です。
さあ、次回はあのメカが登場する作品を取り上げますよ!
あ、そうだ!
最近の私は以前よりは邦画も好んで観るようになったし、別所哲也の出演している映画も観ていかなければ!


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1日目は横浜のみなとみらい21を訪れました。
それまで何度か遊びに行ったことのある東京とはまた違う、洗練された建築の並びや開放的な港の景色を楽しみながら、あれこれ歩き回っていました。
一番の目的であったランドマークタワーの中に入ると、目の前には「ランドマークタワーは今年で二十歳」なる表記が成された垂れ幕がありました。
ちょうどその年(2013年)はランドマークタワー開業20周年でした。
それを目にしたときに、ふと思い浮かんだ映画──。
「そうか、ちょうどあれから20年になるのか」
そんな風に感慨にふけりながら、そのとき私が思い出した映画がこちらです。
『ゴジラvsモスラ』(1992年 監督:大河原孝夫 特撮:川北紘一 出演:別所哲也、小林聡美、村田雄浩、小高恵美、小林昭二、今村恵子、大沢さやか、宝田明 他)

【あらすじ】──遺跡の盗掘により、タイ警察に逮捕され収監されたトレジャーハンター藤戸拓也(別所哲也)。
彼のもとに、国家環境計画局から、巨大な嵐と乱開発によってインファント島に出現した謎の物体の調査の依頼がくる。
釈放を交換条件に依頼を引き受けた藤戸は、東都大学環境情報センターの所員で彼の元妻でもある手塚雅子(小林聡美)、インファント島で開発を行っている丸友観光の社長秘書・安東健二(村田雄浩)と共にインファント島へ同行する。
そこで彼らが発見したモスラの卵と遭遇した2人の小美人(今村恵子・大沢さやか)。
コスモスと名乗る彼女らはバトラの復活による人類の危機を警告する。
氷河から目覚め、名古屋に上陸して街を破壊するバトラ。
一方、丸友観光の社長・友兼剛志(大竹まこと)の命令により、輸送船で運び出されたモスラの卵は太平洋フィリピン沖を航行中に、出現したゴジラの襲撃を受ける。
メカキングギドラとの戦いで小笠原沖の海底で眠っていたゴジラは、落下した巨大隕石のエネルギーにより目覚めていた。
卵から孵化したモスラがゴジラに応戦。
更にはバトラが現れ、三つ巴の戦いが始まった。
海底火山の爆発でマグマに呑み込まれたゴジラとバトラ。
そんな中、安東が社に連れ帰ったコスモスを、友兼は丸友観光のイメージキャラクターにしようとするが…。──
☆当時、開業直前だったランドマークタワーが劇中に登場!
というわけで、平成ゴジラVSシリーズについて語る記事の5回目です。
前回記事で取り上げた前作『ゴジラvsキングギドラ』に続く、平成シリーズ3作目はモスラが登場します。
実は私が初めて劇場で観たゴジラ映画はこの『ゴジラvsモスラ』なんです!
公開された1992年は、私はまだ小学1年生でした。
そんな意味でも特別思い入れのある作品です。
そして始めに述べた横浜みなとみらい21──。
ランドマークタワーが開業される直前に映画が公開され、この劇中のクライマックスシーンでもランドマークタワーが登場します。
作品公開が1992年の12月で、その翌年1993年にランドマークタワーは開業されました。
私が横浜を観光した2013年からちょうど20年前になります。
劇中では、みなとみらいの上空をモスラが飛来し、ゴジラと対決しますが、ランドマークタワーをはじめ、観覧車などの建物も破壊されるシーンがあります。
これだけ知ってる街の景色だと、ミニチュアで再現された一つひとつの建物も、改めてリアルだなと思います!
そんな有名な建物も、堂々と破壊されるシーンをアップで映すところがさすがはゴジラですね。
ちなみに、インファント島が登場するオープニングの嵐のシーン──。
この特撮の撮影日には、『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』などの監督で知られるティム・バートンが川北組のもとへ訪問しています。
彼もゴジラのファンで、自身の作品にもその影響が垣間見られる演出が成されているところに、ファンとしての熱烈ぶりがわかります。
★空想科学がファンタジーに!守護神モスラと小美人コスモス
この作品の特色はなんといっても、モスラという、守り神としての神々しさを帯びた怪獣の登場。
見た目はカラフルな"蛾"なんですが、実は本気で戦うとめちゃ強いんです!
そして自らの身を削って鱗粉を出し、ゴジラの熱戦を無力化してしまいます。
その他の多くの怪獣とは違い、最後には人類の立場にも立って地球を脅威から守ってくれる頼もしいヤツなんです!
そしてそんなモスラを歌で呼び覚ます、インファント島の古代からの住人があの小美人です。
本作では今村恵子・大沢さやかがコスモスという名前で登場し、演じていました。
丸友観光に捕らわれたときにモスラに助けを求めるため、お馴染みの『モスラの歌』を歌うシーンがなんとも美しいですね。
個人的には彼女たちの歌声のほうが、ザ・ピーナッツのときより繊細で透明感があって好きです。
(もちろんザ・ピーナッツのほうも名演ですよ!)
この後の、モスラが国会議事堂に繭を作り、成虫になるシーンは、特撮史上最高の名シーンと言われているそうですが、確かにうなずけます。
コスモスが金色の光を放ちながら、その美声で歌う『聖なる泉』がまた神々しく美しい!
モスラに対し攻撃体勢だった自衛隊までもが笑顔で見惚れてしまうカットが印象的です。
基本SF描写が強いゴジラシリーズですが、とりわけこのモスラと小美人の登場だけはファンタジックです!
同じく守護神でありながら破壊的で、モスラにとっての"対"の存在として登場するのがバトラ。
劇中でコスモスが「黒いモスラ」「バトルモスラ」と称するこの怪獣──。
古代に栄えた文明時代に「気候を自在に操る機械」が発明され、地球環境が脅かされたために地球の怒りにふれました。
そして文明を滅ぼすために地球が自ら誕生させたのがバトラです。
幼虫のときからモスラ(幼虫)より大きく、光線を放つ姿はやはり攻撃的です。
映画の作品では唯一この本作だけに登場する怪獣なんですが、なぜかこの幼虫のフィギュアが欲しかった頃があります。
いや、そのあと手に入れたような気がするのですが……記憶が曖昧です(笑)はい!
それにしても、このような古代文明の設定を取り入れるところが、やはりファンタジックですね。
ゴジラのハリウッドリメイクはありますが、このモスラとバトラ、そして小美人に関しては、スピンオフ映画をディズニーが制作したって違和感ないかもしれません。
☆何かと鮮明に記憶に残っている俳優たちの活躍
もちろん他のゴジラ映画にだっていろいろな俳優たちが活躍していますが、個人的に平成シリーズにおいて、特に出演者たちの印象が強く残っているのが本作です。
『ゴジラvsビオランテ』の三田村邦彦や『ゴジラvsキングギドラ』の豊原功補の演技も熱くて好きですが、やはり初めて劇場に足を運んで観たゴジラ映画がこの『ゴジラvsモスラ』だからでしょうか。
まず、トレジャーハンターの役で、インディ・ジョーンズのようなシチュエーションの冒頭から登場する別所哲也。
最近メディアではあまり見かけないと思うのですが、とりわけ映画の出演に関してはこの作品だけが記憶に焼き付いています。
まあ、私は基本的にテレビドラマは観ないし、洋画にくらべて邦画を観ることが少なかったから、彼のほかの出演作品を知らないのは当然なんでしょうけど。
彼は舞台に多数出演しているほか、俳優としての活動以外では、短篇映画好きが高じて、国際短篇映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル」を主宰したり、横浜に短篇映画専門シアター「ブリリア・ショートショートシアター」を開設したりといった経歴があります。
2013年には映画倫理委員会委員に就任したり、海外生活が長いことから海外事情に精通しており、特に映画の分野で国際的な活動も行っているそうです。
俳優業以外とはいえ、映画関連分野でこれだけ精力的な活躍をしているところに、"映画人"としての懐の深さを感じます。
ただ、私の中では未だに別所哲也主演の映画代表作といえば『ゴジラvsモスラ』の印象が強く残ってしまってますね。
そして、そんな別所哲也が演じるトレジャーハンター藤戸拓也の元妻約として出演しているのが小林聡美です。
「あなたって最低よ~」といいながら、壊れた吊り橋から落ちていくシーンを今観ても、というより今観たほうがおかしくて笑ってしまいます!
なかなかあんなノリ、今の映画では見ないと思うのですが、そこがまた90年代の味を感じます。
前作『ゴジラvsキングギドラ』でも同じ役で出演している小林昭二は、私はリアルタイムではないのですが、ウルトラマンのムラマツ隊長の役で知られています。
本作では前作よりやや演技が大げさな気がして、本当に昔の特撮ものを観ている気分になります。
第1作目の『ゴジラ』のほか、昭和ゴジラシリーズで多数出演している宝田明がこの作品で出演しているところも見所ですね。
本作では国家環境計画局局長という役ですが、劇場公開当時、私は宝田明のことは全く知らず、それ以前にテレビで観た『怪獣大戦争』で木星探検ロケットP-1号に乗っていた主人公と同じ俳優だということを知ったのは、随分後になってからでした。
こうして改めて観ると、まさしくゴジラ映画の代名詞のような名優ですね。
このほかにも、大竹まことが丸友観光の社長という役で、見事な悪どさを演じています。
テレビタレントとしてのイメージが強すぎて、映画に出演しているイメージはあまりないのですが、実はけっこう映画出演歴がありますね。
シリーズ全ての作品に出演している重要な存在、つまりシリーズ通しての主役といっても過言ではない!のが超能力者・三枝未希を演じる小高恵美です。
三枝未希は本作では、連れ去られたコスモスを探すために能力を発揮する場面があります。
ここでのコスモスとの出逢いが後の作品『ゴジラvsスペースゴジラ』のストーリーにもつながっていきます。
★ますます悪役になってしまっているゴジラ
この映画を劇場で観る以前から、テレビで放送されていた昭和のゴジラによって、私は少なからずゴジラは正義の怪獣だと思っていました。
そんな中で初めて劇場で観たゴジラ映画がこの『ゴジラvsモスラ』なんですが──、
──そこではモスラという、人類の味方として地球を守る守護神が必死でゴジラに立ち向かう描写があり、ラストには対立していたはずのバトラとも組んでゴジラと戦うというシナリオによって、完全にゴジラが悪役になっていたのは、軽くショックでした。
もちろん1954年の1作目の流れから、平成シリーズにおいてのゴジラは人類の敵として描かれているのですが、やはり最初にテレビで観てしまった過去作品の影響を、小さかった私は強く受けてしまっていましたね。
そして先ほどから述べてる"守護神"という位置づけのモスラが優勢に戦っている描写が、ますますゴジラが悪役に映る要因となっています。
そんなわけで、「モスラが相手だからな」と自分なりに納得しながらスクリーンをながめていました。
ゴジラも好き、だけどモスラも強くて好き。
そんな風に思い入れのある作品がこの『ゴジラvsモスラ』です。
さあ、次回はあのメカが登場する作品を取り上げますよ!
あ、そうだ!
最近の私は以前よりは邦画も好んで観るようになったし、別所哲也の出演している映画も観ていかなければ!

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