わかればおもしろい?3回は観るべき?"私も理解していない"SF映画たち
- 2017/02/23
- 15:12
一見、テーマやストーリーがおもしろそうで手にしてみるけど、実際に観てみたら意味がわからなくて退屈な映画だったという経験はあると思います。
私は知的好奇心をそそるようなSF映画が好きで、目新しいものがあれば観ます。
しかし知的なのはいいけれど、あまりに難解な作品や、そもそも冒頭から説明不足すぎて端から意味がわからぬまま展開していく作品にも出くわします。
こういう映画って、「つまらない」とかたづけてしまえばそれまでだけど、おそらく意味がわかれば楽しめるのではと考えさせられます。
押井守の言葉を引用すれば──
「映画は1回観ただけで理解したつもりになる必要があるのか」
ということで──
3回くらい観れば理解できるかもしれない、というSF映画をいくつか紹介します。
いずれも私が観た作品ですが、私自身、実は未だに理解できていません。
あまりに退屈すぎて睡魔と戦いながら観た作品もありますが、機会を見つけてもう1回か2回観たい気もする作品たちです。
『リジェネレーション』(2015年 監督:サイモン・パンメル 出演:ラックラン・ニーボア、ノラ=ジェーン・ヌーン 他)


[DVD][→Amazon]
──人生をリセットできる技術が開発された近未来で、恋人を拉致された男が、別人として生きている恋人との愛を取り戻す。──
ジャケットがスタイリッシュで思わず手にしました。
内容を観てみれば、近未来を舞台にしたダークな映像世界もまたスタイリッシュで"美"を感じます。
ただ、主人公が企業の力を借りて自らの記憶をリセットするあたりの流れから「ちょっと待て、今どうなったの? 」ってなります。
恋人が拉致されるまでのシーンも、現在進行形のシーンなのか、主人公の過去の記憶として描いているのか、はっきりしない浮遊感があります。
『マインド・エスケープ』(2014年 監督:カリル・サリンズ 出演:トーマス・ストロッペル、アーティ・アル、アンバー・マリー・ボリンジャー 他)


[DVD][→Amazon]
[→Prime Video]
──テレパシーの装置を開発した3人の学者が、その装置を狙う政府と戦う中で人間の脳が支配される恐怖。──
実験の成功を喜ぶ3人の姿からの展開に興味を惹き付けられます。
しかし割りと早い段階から、テレパシー装置を使った同じようなシーンの繰り返しになっていき、「結局なにが言いたいんだ?」となります。
政府の闇組織との戦いは緊迫感ありますが、ストーリーの筋がわからなければもどかしいです。
『シンクロニシティ』(2015年 監督:ジェイコブ・ジェントリー 出演:チャド・マックナイト、マイケル・アイアンサイド、ブリアンヌ・デイヴィス 他)


[DVD][→Amazon]
[→Prime Video]
──タイムマシンを開発した科学者が技術を盗まれ、過去を変えるためにタイムスリップして奔走する。──
もうこれはストーリーからしておもしろそうだと思い、観てみました。
確かに後になってから「なるほど!」となる、タイムスリップものならではの伏線があります。
しかしそれゆえに、そのテンポについていけなくなると、もどかしいくらいに状況が呑み込めなくなります。
垣根なく時間を行ったり来たりするところで、冒頭から「どうなってるの?」となりますね。
これこそ繰り返し観て、わかればおもしろい映画だと思います。
『ゼロの未来』(2013年 監督:テリー・ギリアム 出演:クリストフ・ヴァルツ、デヴィッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジズ 他)


[Blu-ray][→Amazon]
[→Prime Video]
──「ゼロの定理」の謎に挑む孤独な天才プログラマーが、パーティーで出会った女性や「ゼロの謎」を知る青年により、愛と友情に目覚める。──
まず近未来の風景の描写や人物たちの衣装がカラフルで魅力的です。
これはアメコミ映画が好きな人もワクワクするのではないでしょうか?
そして「ゼロ」という謎めいた数字をテーマとしているところにも知的好奇心をそそられます。
しかし、そこからの愛と友情の出会いへのつながりが今ひとつつかめず、ラストに向かって萎える展開です。
とはいえ、その辺りも含めて理解できれば、見事なSF世界観の造形と相まって観応えある作品といえます。
実は私がこの中で一番、「もう一度レンタルして観たい」作品です。
いかがでしょうか?
シンプルで爽快な映画ももちろん魅力的ですが、難解な映画だからこその、わかったときの達成感というのがあります。
結局おもしろくなければ、繰り返して観る気にもなれないかもしれません。
しかし、なんとなく印象に残っていて、ひっかかっている部分を解くためにもう1回2回観てみようかなと思える作品が中にはあります。
そういった作品は映像世界が芸術的で、それだけでも観る価値があったり、テーマそのものに興味を惹き付ける力があったりします。
1回観ただけでは理解できない映画を3回くらい観てなんとか理解して作品について語れたら、映画を観ることがもっと楽しくなるでしょう。
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
私は知的好奇心をそそるようなSF映画が好きで、目新しいものがあれば観ます。
しかし知的なのはいいけれど、あまりに難解な作品や、そもそも冒頭から説明不足すぎて端から意味がわからぬまま展開していく作品にも出くわします。
こういう映画って、「つまらない」とかたづけてしまえばそれまでだけど、おそらく意味がわかれば楽しめるのではと考えさせられます。
押井守の言葉を引用すれば──
「映画は1回観ただけで理解したつもりになる必要があるのか」
ということで──
3回くらい観れば理解できるかもしれない、というSF映画をいくつか紹介します。
いずれも私が観た作品ですが、私自身、実は未だに理解できていません。
あまりに退屈すぎて睡魔と戦いながら観た作品もありますが、機会を見つけてもう1回か2回観たい気もする作品たちです。
『リジェネレーション』(2015年 監督:サイモン・パンメル 出演:ラックラン・ニーボア、ノラ=ジェーン・ヌーン 他)

──人生をリセットできる技術が開発された近未来で、恋人を拉致された男が、別人として生きている恋人との愛を取り戻す。──
ジャケットがスタイリッシュで思わず手にしました。
内容を観てみれば、近未来を舞台にしたダークな映像世界もまたスタイリッシュで"美"を感じます。
ただ、主人公が企業の力を借りて自らの記憶をリセットするあたりの流れから「ちょっと待て、今どうなったの? 」ってなります。
恋人が拉致されるまでのシーンも、現在進行形のシーンなのか、主人公の過去の記憶として描いているのか、はっきりしない浮遊感があります。
『マインド・エスケープ』(2014年 監督:カリル・サリンズ 出演:トーマス・ストロッペル、アーティ・アル、アンバー・マリー・ボリンジャー 他)

──テレパシーの装置を開発した3人の学者が、その装置を狙う政府と戦う中で人間の脳が支配される恐怖。──
実験の成功を喜ぶ3人の姿からの展開に興味を惹き付けられます。
しかし割りと早い段階から、テレパシー装置を使った同じようなシーンの繰り返しになっていき、「結局なにが言いたいんだ?」となります。
政府の闇組織との戦いは緊迫感ありますが、ストーリーの筋がわからなければもどかしいです。
『シンクロニシティ』(2015年 監督:ジェイコブ・ジェントリー 出演:チャド・マックナイト、マイケル・アイアンサイド、ブリアンヌ・デイヴィス 他)

──タイムマシンを開発した科学者が技術を盗まれ、過去を変えるためにタイムスリップして奔走する。──
もうこれはストーリーからしておもしろそうだと思い、観てみました。
確かに後になってから「なるほど!」となる、タイムスリップものならではの伏線があります。
しかしそれゆえに、そのテンポについていけなくなると、もどかしいくらいに状況が呑み込めなくなります。
垣根なく時間を行ったり来たりするところで、冒頭から「どうなってるの?」となりますね。
これこそ繰り返し観て、わかればおもしろい映画だと思います。
『ゼロの未来』(2013年 監督:テリー・ギリアム 出演:クリストフ・ヴァルツ、デヴィッド・シューリス、メラニー・ティエリー、ルーカス・ヘッジズ 他)

──「ゼロの定理」の謎に挑む孤独な天才プログラマーが、パーティーで出会った女性や「ゼロの謎」を知る青年により、愛と友情に目覚める。──
まず近未来の風景の描写や人物たちの衣装がカラフルで魅力的です。
これはアメコミ映画が好きな人もワクワクするのではないでしょうか?
そして「ゼロ」という謎めいた数字をテーマとしているところにも知的好奇心をそそられます。
しかし、そこからの愛と友情の出会いへのつながりが今ひとつつかめず、ラストに向かって萎える展開です。
とはいえ、その辺りも含めて理解できれば、見事なSF世界観の造形と相まって観応えある作品といえます。
実は私がこの中で一番、「もう一度レンタルして観たい」作品です。
いかがでしょうか?
シンプルで爽快な映画ももちろん魅力的ですが、難解な映画だからこその、わかったときの達成感というのがあります。
結局おもしろくなければ、繰り返して観る気にもなれないかもしれません。
しかし、なんとなく印象に残っていて、ひっかかっている部分を解くためにもう1回2回観てみようかなと思える作品が中にはあります。
そういった作品は映像世界が芸術的で、それだけでも観る価値があったり、テーマそのものに興味を惹き付ける力があったりします。
1回観ただけでは理解できない映画を3回くらい観てなんとか理解して作品について語れたら、映画を観ることがもっと楽しくなるでしょう。
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