1度観て「だまされた!」から2度観て「納得?」の豪州産モンスター映画『ビラボン』
- 2017/03/18
- 22:02
目にした人の多くはおそらく同じことを思ったでしょう。
このタイトルが、登場するその怪物の名前なのだと。
しかし、そいつの名は「バニヤップ」──
113分と、この類いの映画としてはけっこう長い気がします。
開始から1時間くらいは「そいつ」の登場を期待してはいけません!
『ビラボン』(2016年 監督・脚本:ルーク・スパーク 出演:ダン・ユーイング、ティム・ポコック、ソフィー・ドン、ジェシカ・グリーン、ベン・チザム 他)


BILLABONG ビラボン [DVD][→Amazon]
【あらすじ】──オーストラリアの田園地帯に住むトリスタンと、都会から帰省した兄のニック。
トリスタンのもとに、「とある生き物」の研究をしていた祖父が生前に書いた手紙が届き、彼はその内容についてニックに相談を持ちかけていた
その手紙は先住民アボリジニにこの土地を返してほしいという遺言だった。
そんな中、森の奥から不気味なうなり声が聞こえてくる。
兄弟の家にやって来た麻薬取り引きの仲間とパーティを始めるが、またしてもそのうなり声が鳴り響き、仲間の1人が森に正体を確かめに行く。
何かを見たと言いながら酔いつぶれていた彼は家に戻るが、その翌朝、湖に泳ぎにいった仲間の女性レベッカが帰ってこない。
ニックを始め、仲間たちで捜索に向かうが、そこはアボリジニに伝わる「呪われた怪物」が住む森だった。──
オーストラリアの美しい自然の景色と明るくてノリのいい音楽によるオープニング。
"This is Australia♪"
と連呼する歌のサビがまさにオーストラリアを推してます。
ハイ、オーストラリア映画なんです!
ちなみに「ビラボン」というのはオーストラリアの先住民アボリジニの言葉で湖や川を指す言葉らしいです。
そんな「ビラボン」に住む怪物の映画なんですが…。
始めのうちは何やら複雑な家庭の事情を抱えている兄弟の話しが長々と。
そして弟の悪友で麻薬取り引きに手を染めている仲間たちとの、険悪なやりとりが長々と。
「なんか手軽に観れそうな怪物モノの映画だけど一緒に観ようか」
と、家族なり恋人なり友人なりを誘って観たら、お相手さんは寝てしまっている…
なんてことになりそうなシーンにどうかつきあってあげてください!
中盤から物語が動き出します。
そして兄弟の抱えている事情と話しがつながっていきます。
なにやらこの兄弟の祖父が生前、この地に住んでいる「とある生き物」について研究していたらしいとのこと。
そして地元のアボリジニの男とは親交が深かったようです。
そんな祖父の研究内容を目当てに、かつて兄弟に近づくべく二人の義父になった男が現れるあたりから、ストーリーは動き出します。
祖父が兄弟に宛てた遺言には、この土地をアボリジニに返してくれと書かれているのですが、弟のトリスタンはというと不動産屋のリチャーズに売ろうか迷っています。
しかし、そのリチャーズという男が実は義父とつながりがありました。
義父は怪物バニヤップの捕獲のために、そしてリチャーズはそのバニヤップを土地の観光の宣伝材料に利用するために手を組んでいたのです。
アボリジニに伝わるそのバニヤップという怪物は3人の女性を従え、人間を誘い込んで食い尽くす──。
フォクシーフェイスでステキなオシリのレベッカがさらわれ、仲間と捜索にいったもう1人の女性もさらわれます。
義父と彼が率いる武装集団はバニヤップをおびき寄せるために、残るもう1人の女性でニックと恋仲であるアーニャを捕らえます。
そこへついにバニヤップが登場!
…と、その世界と人物たちの事情をつかめばなかなか楽しめる内容なのですが、それにしても怪物が登場する時間が割合短いです。
ジャケットに騙されて手にした人も多いのではないでしょうか?
オーストラリア産の物珍しいモンスターパニック映画と期待し、しかもジャケットに写る怪物はデカい!
なのに映像で見ると実際はそんなデカい怪物ではありません。
そのうえで、このバニヤップという怪物よりも、周辺の人物たちのドラマが中心になってくるのでその辺りを楽しむ映画といったほうがいいでしょう。
私は1回目観たときは「これはジャケットに騙された!」となりました。
そして冷静に2回目観ると「ああ、そういうことが言いたかったのね!」と、最初から最後まで納得できました。
いや、しかしだね!
ここはせっかくヴィジュアル的には悪くない怪物を登場させてるんだから、そいつにもっと焦点をあててほしかったなぁ。
これじゃ、怪物の無駄遣いではないか!
ホント!脚本としてはなかなかおもしろいんですよ!
仲間を救うために立ち向かうアボリジニの男が勇ましい!
しかもアボリジニ伝統のあの道具まで出てきて、武器として使います。
安い演出ながら、意外とここテンションあがります。
いっそのこと続編を作って、そのときにもっとモンスターパニックの娯楽色を出してほしいです!


BILLABONG ビラボン [→Prime Video]
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
このタイトルが、登場するその怪物の名前なのだと。
しかし、そいつの名は「バニヤップ」──
113分と、この類いの映画としてはけっこう長い気がします。
開始から1時間くらいは「そいつ」の登場を期待してはいけません!
『ビラボン』(2016年 監督・脚本:ルーク・スパーク 出演:ダン・ユーイング、ティム・ポコック、ソフィー・ドン、ジェシカ・グリーン、ベン・チザム 他)

【あらすじ】──オーストラリアの田園地帯に住むトリスタンと、都会から帰省した兄のニック。
トリスタンのもとに、「とある生き物」の研究をしていた祖父が生前に書いた手紙が届き、彼はその内容についてニックに相談を持ちかけていた
その手紙は先住民アボリジニにこの土地を返してほしいという遺言だった。
そんな中、森の奥から不気味なうなり声が聞こえてくる。
兄弟の家にやって来た麻薬取り引きの仲間とパーティを始めるが、またしてもそのうなり声が鳴り響き、仲間の1人が森に正体を確かめに行く。
何かを見たと言いながら酔いつぶれていた彼は家に戻るが、その翌朝、湖に泳ぎにいった仲間の女性レベッカが帰ってこない。
ニックを始め、仲間たちで捜索に向かうが、そこはアボリジニに伝わる「呪われた怪物」が住む森だった。──
オーストラリアの美しい自然の景色と明るくてノリのいい音楽によるオープニング。
"This is Australia♪"
と連呼する歌のサビがまさにオーストラリアを推してます。
ハイ、オーストラリア映画なんです!
ちなみに「ビラボン」というのはオーストラリアの先住民アボリジニの言葉で湖や川を指す言葉らしいです。
そんな「ビラボン」に住む怪物の映画なんですが…。
始めのうちは何やら複雑な家庭の事情を抱えている兄弟の話しが長々と。
そして弟の悪友で麻薬取り引きに手を染めている仲間たちとの、険悪なやりとりが長々と。
「なんか手軽に観れそうな怪物モノの映画だけど一緒に観ようか」
と、家族なり恋人なり友人なりを誘って観たら、お相手さんは寝てしまっている…
なんてことになりそうなシーンにどうかつきあってあげてください!
中盤から物語が動き出します。
そして兄弟の抱えている事情と話しがつながっていきます。
なにやらこの兄弟の祖父が生前、この地に住んでいる「とある生き物」について研究していたらしいとのこと。
そして地元のアボリジニの男とは親交が深かったようです。
そんな祖父の研究内容を目当てに、かつて兄弟に近づくべく二人の義父になった男が現れるあたりから、ストーリーは動き出します。
祖父が兄弟に宛てた遺言には、この土地をアボリジニに返してくれと書かれているのですが、弟のトリスタンはというと不動産屋のリチャーズに売ろうか迷っています。
しかし、そのリチャーズという男が実は義父とつながりがありました。
義父は怪物バニヤップの捕獲のために、そしてリチャーズはそのバニヤップを土地の観光の宣伝材料に利用するために手を組んでいたのです。
アボリジニに伝わるそのバニヤップという怪物は3人の女性を従え、人間を誘い込んで食い尽くす──。
フォクシーフェイスでステキなオシリのレベッカがさらわれ、仲間と捜索にいったもう1人の女性もさらわれます。
義父と彼が率いる武装集団はバニヤップをおびき寄せるために、残るもう1人の女性でニックと恋仲であるアーニャを捕らえます。
そこへついにバニヤップが登場!
…と、その世界と人物たちの事情をつかめばなかなか楽しめる内容なのですが、それにしても怪物が登場する時間が割合短いです。
ジャケットに騙されて手にした人も多いのではないでしょうか?
オーストラリア産の物珍しいモンスターパニック映画と期待し、しかもジャケットに写る怪物はデカい!
なのに映像で見ると実際はそんなデカい怪物ではありません。
そのうえで、このバニヤップという怪物よりも、周辺の人物たちのドラマが中心になってくるのでその辺りを楽しむ映画といったほうがいいでしょう。
私は1回目観たときは「これはジャケットに騙された!」となりました。
そして冷静に2回目観ると「ああ、そういうことが言いたかったのね!」と、最初から最後まで納得できました。
いや、しかしだね!
ここはせっかくヴィジュアル的には悪くない怪物を登場させてるんだから、そいつにもっと焦点をあててほしかったなぁ。
これじゃ、怪物の無駄遣いではないか!
ホント!脚本としてはなかなかおもしろいんですよ!
仲間を救うために立ち向かうアボリジニの男が勇ましい!
しかもアボリジニ伝統のあの道具まで出てきて、武器として使います。
安い演出ながら、意外とここテンションあがります。
いっそのこと続編を作って、そのときにもっとモンスターパニックの娯楽色を出してほしいです!

ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga
- 関連記事
-
- 22年目の告白──藤原竜也がまた嫌な犯人を演じる記念にこちらを! 『藁の楯』
- 『ドラゴン』──ファンタジー映画にして好感度100%のラブストーリー!
- 1度観て「だまされた!」から2度観て「納得?」の豪州産モンスター映画『ビラボン』
- 「邦画嫌いのあなたにこそ!」 相棒 劇場版Ⅳ─テレビドラマ観てない私の感想
- ファンタジー映画を観ない私がリピートしたい!妖艶なエヴァ・グリーンが魅力の映画『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』