22年目の告白──藤原竜也がまた嫌な犯人を演じる記念にこちらを! 『藁の楯』
- 2017/03/30
- 01:57
また変わり種な香りのするその予告を目にして、これは観に行ってしまうだろうなという新作映画『22年目の告白 ─私が殺人犯です─』

5人の命が奪われ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件。
事件から22年後、犯人が自らの告白本を手に現れるという、なんとも食いつきたくなる話しの作品です。
しかしこれ、2012年の韓国映画『殺人の告白』のリメイクなんですね。
「なんだ、ネタの使いまわしか」
と、言いたくなるところですけど──。
いや、そもそも韓国映画にも良作はたくさんあるだろうし、そのクセ、オリジナルを観ていない者としてはやはり内容が気になるところです。
オリジナルを観たことがあったとしても、やはりどこかで設定や脚本が変えられてる部分があるかもしれない──
そんな期待を込めて観たくなりそうです。
さて、この日本版リメイクで犯人の役を演じるのが藤原竜也です。
『デスノート』シリーズや『MONSTERZ モンスターズ』と、どこか歪んだ人間像や変質な悪役を演じたらピカイチな彼。
しかしこの『22年目の告白──』にあるような、おそらくは周囲の者たちを混乱させ、気持ちを逆撫でするような犯人像。
これを見て思い出す過去作で外せない作品があります。
それはこちら、
『藁の楯』(2013年 監督:三池崇史 出演:大沢たかお、松嶋菜々子、岸谷五郎、伊武雅刀、永山絢斗、山崎努、藤原竜也 他)


藁の楯 わらのたて [Blu-ray][→Amazon]
【あらすじ】──元経団連会長・蜷川隆興(山崎努)の孫娘が殺害される。
蜷川は新聞広告やインターネットサイトを通じ、「犯人・清丸国秀を殺した者に10億円を出す」と発表。
清丸(藤原竜也)は福岡に潜伏していたところ、匿ってもらっていた人物にまで殺されそうになり、自ら警察に出頭する。
清丸を東京へ護送するため、SPに選ばれた警視庁警護課第4係の銘苅一基警部補(大沢たかお)と同第3係の白岩篤子巡査部長(松嶋菜々子)。
さらには警視庁捜査一課の刑事である奥村武警部補(岸谷五郎)と神箸正樹巡査部長(永山絢斗)が同行し、福岡を発つ。──
この映画で藤原竜也扮する犯人・清丸国秀なんですが、警察に保護されてからも嫌なヤツです。
そして少女ばかりを狙うヘンタイです。
しかし、たとえこんなヤツでも、法治国家の尊厳の基、警視庁のSPたちは命懸けで護送しなければなりません。
何が命懸けか──。
彼には10億円の懸賞金がかけられているのです!
訓練されていない、武装もしていない一般人に狙われるならまだマシです。
問題は訓練されていて武装もしている者にも狙われている可能性があること。
そう、それが起こってしまうわけです。
護送の際に同行することになる機動隊。
その中にも10億円を目当てにこの犯人を襲ってきます!
本当なら誰も守ってなんかやりたくないヤツを必死で守りとおさねばならない。
大沢たかお扮する主人公を始め、護送に携わる者たちが正に藁の楯になります!
ことの発端は10億円などという懸賞金をかけて人々に犯人の殺害を依頼した元経団連会長なのですが──
作戦のため、ついには新幹線の車両を貸しきっての護送となり、そこで犯人・清丸国秀との醜いやり取りがなされます。
純真な人物像を演じても光る藤原竜也ですが、なんかやっぱりこういう変質な犯罪者を演じているときの彼が見ていてクセになりますね!
そういうところにこそ役者としての存在感が際立っています。
なぜだろうと考えてみるのですが、悪役を演じているときの彼の顔つきからは、人間の弱さも同時に垣間見ることができるからだと思います。
最初からいかにも図太い悪というわけじゃない。
「心の内側に暗闇を帯びた悪人」というイメージがはまります。
今の世の中、大学生の中でも特にインテリと思われるような人が、信じられないような犯罪に手を染めるニュースをよく聞きます。
藤原竜也が演じる犯罪者やら悪人というのは、おおむねそのような現代的な荒んだ社会を鏡に映しているように思えます。
そして逆に、『僕だけがいない街』に出演していたときのような、周囲を守ろうとする良き人間を演じているときであっても、決して強そうな男ではない。
不器用で弱いなりに、苦悩しながら奔走する姿が映えます。
だから、悪人を演じているときの彼の持ち味は、善人を演じているときにも同じく発揮されていると言えます。
藤原竜也の魅力は、そんな両極の中にはっきりと表れているのだと、私は勝手に思っています。
本作『藁の楯』も良いですが、それこそもっとサイコパスな人物なんかもやってみてほしいですね!
絶対に良いのができるというより、なんら違和感なく作品にはまりそうです。
さて、『22年目の告白──』のほうは、先ほど述べたように韓国映画のリメイクなんですが…。
これって先にオリジナルのほうを観ておいたほうがいいかな?
いやいや!
あえてここは新鮮さを保つために観ないほうがいいか…。


藁の楯 [→Prime Video]
ツイッターもよろしく!↓
https://twitter.com/ongaku_eiga

5人の命が奪われ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件。
事件から22年後、犯人が自らの告白本を手に現れるという、なんとも食いつきたくなる話しの作品です。
しかしこれ、2012年の韓国映画『殺人の告白』のリメイクなんですね。
「なんだ、ネタの使いまわしか」
と、言いたくなるところですけど──。
いや、そもそも韓国映画にも良作はたくさんあるだろうし、そのクセ、オリジナルを観ていない者としてはやはり内容が気になるところです。
オリジナルを観たことがあったとしても、やはりどこかで設定や脚本が変えられてる部分があるかもしれない──
そんな期待を込めて観たくなりそうです。
さて、この日本版リメイクで犯人の役を演じるのが藤原竜也です。
『デスノート』シリーズや『MONSTERZ モンスターズ』と、どこか歪んだ人間像や変質な悪役を演じたらピカイチな彼。
しかしこの『22年目の告白──』にあるような、おそらくは周囲の者たちを混乱させ、気持ちを逆撫でするような犯人像。
これを見て思い出す過去作で外せない作品があります。
それはこちら、
『藁の楯』(2013年 監督:三池崇史 出演:大沢たかお、松嶋菜々子、岸谷五郎、伊武雅刀、永山絢斗、山崎努、藤原竜也 他)

【あらすじ】──元経団連会長・蜷川隆興(山崎努)の孫娘が殺害される。
蜷川は新聞広告やインターネットサイトを通じ、「犯人・清丸国秀を殺した者に10億円を出す」と発表。
清丸(藤原竜也)は福岡に潜伏していたところ、匿ってもらっていた人物にまで殺されそうになり、自ら警察に出頭する。
清丸を東京へ護送するため、SPに選ばれた警視庁警護課第4係の銘苅一基警部補(大沢たかお)と同第3係の白岩篤子巡査部長(松嶋菜々子)。
さらには警視庁捜査一課の刑事である奥村武警部補(岸谷五郎)と神箸正樹巡査部長(永山絢斗)が同行し、福岡を発つ。──
この映画で藤原竜也扮する犯人・清丸国秀なんですが、警察に保護されてからも嫌なヤツです。
そして少女ばかりを狙うヘンタイです。
しかし、たとえこんなヤツでも、法治国家の尊厳の基、警視庁のSPたちは命懸けで護送しなければなりません。
何が命懸けか──。
彼には10億円の懸賞金がかけられているのです!
訓練されていない、武装もしていない一般人に狙われるならまだマシです。
問題は訓練されていて武装もしている者にも狙われている可能性があること。
そう、それが起こってしまうわけです。
護送の際に同行することになる機動隊。
その中にも10億円を目当てにこの犯人を襲ってきます!
本当なら誰も守ってなんかやりたくないヤツを必死で守りとおさねばならない。
大沢たかお扮する主人公を始め、護送に携わる者たちが正に藁の楯になります!
ことの発端は10億円などという懸賞金をかけて人々に犯人の殺害を依頼した元経団連会長なのですが──
作戦のため、ついには新幹線の車両を貸しきっての護送となり、そこで犯人・清丸国秀との醜いやり取りがなされます。
純真な人物像を演じても光る藤原竜也ですが、なんかやっぱりこういう変質な犯罪者を演じているときの彼が見ていてクセになりますね!
そういうところにこそ役者としての存在感が際立っています。
なぜだろうと考えてみるのですが、悪役を演じているときの彼の顔つきからは、人間の弱さも同時に垣間見ることができるからだと思います。
最初からいかにも図太い悪というわけじゃない。
「心の内側に暗闇を帯びた悪人」というイメージがはまります。
今の世の中、大学生の中でも特にインテリと思われるような人が、信じられないような犯罪に手を染めるニュースをよく聞きます。
藤原竜也が演じる犯罪者やら悪人というのは、おおむねそのような現代的な荒んだ社会を鏡に映しているように思えます。
そして逆に、『僕だけがいない街』に出演していたときのような、周囲を守ろうとする良き人間を演じているときであっても、決して強そうな男ではない。
不器用で弱いなりに、苦悩しながら奔走する姿が映えます。
だから、悪人を演じているときの彼の持ち味は、善人を演じているときにも同じく発揮されていると言えます。
藤原竜也の魅力は、そんな両極の中にはっきりと表れているのだと、私は勝手に思っています。
本作『藁の楯』も良いですが、それこそもっとサイコパスな人物なんかもやってみてほしいですね!
絶対に良いのができるというより、なんら違和感なく作品にはまりそうです。
さて、『22年目の告白──』のほうは、先ほど述べたように韓国映画のリメイクなんですが…。
これって先にオリジナルのほうを観ておいたほうがいいかな?
いやいや!
あえてここは新鮮さを保つために観ないほうがいいか…。

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